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二番町地区計画変更案への当会意見です(1月19日(金)5PM〆切)

2024年1月16日
千代田区が、二番町の地区計画変更案への意見書を募集中です。

〆切の1月19日(金)5PMまでに、
(1)左のQRコードか、
(2)以下フォームを使い、ご提出ください。

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意見書の提出方法:
(1)上のQRコードを読み取り、メールフォームに記入して送信するか、
(2)区役所のメアド Nibanchou17@city.chiyoda.lg.jp に、以下の【メールフォーム】を使い、送信して下さい。

【メールフォーム】
※以下をコピペして記入の上、下記宛先メアドにご送信ください:
※変更案に賛成なら「賛成」、「一部でも反対」なら、「反対」とお書きください。 

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 宛先:千代田区役所 Nibanchou17@city.chiyoda.lg.jp 
 件名: 東京都市計画地区計画 二番町地区 地区計画 ( 変更 ) 
 日付:令和 6 年 1 月 ◯日 ( 1月19日 5PMまで ) 
 住所:
 氏名: 
 電話番号:
 意見:地区計画の変更案に[賛成] 又は [反対]とお書きください。
 理由:(理由は下記を参考にして下さい)
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(フォームは以上)

たちは、再開発に「何でも反対」なのではありません。
また今回の地区計画変更案は、地域への影響が大きいにもかかわらず、区役所や日テレによる情報開示や説明がとても少なく、多くの住民が何がおきるか知らないと危惧しています。そこで当会は、まず今回の変更案がどんなものであるかを説明したいと考えました。
そのうえで、区役所の掲げる「広場2500㎡プラス高さ80m」案ではなく、「広場2000㎡程度プラス高さ60m」でも課題を解決できるので、区役所案を見直すために反対表明します。
詳しくは、この下にある【当会としての反対の理由】までをお読みください。

以下目次:
【今回の変更案では、何が起きる?】
【現状の図】
【具体的な地区計画案は】
【80mビルのイメージ(60mで十分!)】
【新広場は日当たりが悪い】
【当会として、区役所案に反対する理由】
【もう後がありません】
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【今回の変更案では、何が起きる?】
今の二番町の地区計画は、ビル高さを60mまでに制限しています。これを千代田区は昨年3月に、日テレだけに高さ90mの超高層ビル建設を認める変更案を作りましたが、結果は地域住民の反対が多く、90m案は見直しとなりました。

その9か月後の2023年12月、区役所は見直し案と称して「高さ80m」の案を出し、意見書の募集を始めました。

区の公示は以下リンクの通りです:

https://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/machizukuri/toshi/oshirase/nibancho-juran.html
↑↑ご覧になり、どう思われますか?これでは普通の人には全くわからないと思うので、わかりやすくしてみます。
地区計画の対象地

【現状の図】

上の図をご覧ください。今回の対象地は、図の黄色い点線で囲んだ、旧日テレ本社ビルの跡地です。
問題の土地は、麹町駅5番出口を出て左側の、セブンイレブンの向かいです。


なお、セブンイレブンの向かいの広い駐車場から、その隣の「番町の森」、そして日テレ通り沿いに市ヶ谷方面へ、レストラン「No.4」へと続く一帯の土地(赤い点線の楕円周辺地域)も、ほぼ日テレが買い取り済です。

このうち地区計画案の対象は、実際のところは、上の図の黄色い点線内の土地です。
そして今回は、日テレの二番町の土地だけに、今ある60mの高さ制限を緩和して80mにしよう、という案だと言えます。
80mビルの案(赤枠)

【具体的な地区計画案は】

今回の案は、上の図(簡略図であり、縮尺などはおおよその図です。ご了承下さい)の通り、

①日テレに、の部分に80mビルを許可する。
②その「見返り」として、〇(楕円の赤丸)部分に「2500㎡広場」を作らせる。
加えて、
③敷地内に地下駅改札から地上へのバリアフリー出入口を設け、
④日テレ通り沿いの歩道を広くする
、といったものです。


いわば、日テレには②③④などで地域貢献してもらう引換えに、ビル高さや容積率割り増しによるビル床面積の恩恵を与え、地域貢献にかけてもらうコストを、床面積増枠による収益で補償する、といった建付けです。
80mビルと広場の想像図

【80mビルのイメージ(60mで十分!)

上の図は、今年1月14日に開催の勉強会での講師で、都市計画の専門家の大方潤一郎先生(明治大学特任教授/東京大学名誉教授)の資料をもとに作成した概念図です。「手製」の大まかな図であり、あまり正確とは言えませんが、大まかなイメージをつかむためですので、ご了承下さい。

【新広場は日当たりが悪い】
今の「番町の森」の隣は更地です。十分な日当たりがありますが、この隣にビルが建つとどうなるでしょうか?

区役所の地区計画案では、上の図のような新ビルができます。そして新しい広場は、図の左(北)側の、黒い楕円の部分にできます。番町の森は一旦壊し、おそらく樹木などは移設されるのでしょう。

この新広場では、ほぼ日照がないと予想されます。お日様は図の右側(南)からあたるので、新ビルのカゲになるためです。

区の変更案の目的の一つは、「地域に不足している街区公園規模の広場の整備に併せて多様な主体が活動・交流する機能を導入することにより地域の活性化を図る」、と明記してあります。しかし、うす暗い広場ではその実現には無理があり、広場は形だけのものになりかねません。図の右側の、南寄りで日当たりのある側にでも移さない限り、本来の交流目的は達しにくいのでは、と思われます。

【当会として、区役所案に反対する理由反対の理由】
当会は、以下理由から60mの高さ制限を変えずに、「高さ制限を維持しつつも、2000㎡ほどの広場と、対象地の歩道拡幅等を実現する」ことを支持します。ただ反対するのではなく、より現実的な解決策を求めるものです:

・広場面積は2500㎡も必要ない。
変更案は、実際には2500㎡の広場を作らせる見返りに、日テレに高さ80mを与えてビル容積率も上げ、ビル総床面積を増やしてやるとの考えですが、いまある「番町の森」の1800㎡に比べても、2500㎡は広すぎて、不要と考えます。

また、広場を2000㎡程度にすれば、その分建築面積が増えます。そのため、高さを60mにしても、高さ80m+広場2500㎡の案と同じ合計床面積が確保でき、さらに60mの高さでも、歩道拡幅やバリアフリーは実現できると、学者により指摘されています。

・選択の幅があることを区役所は説明してこなかった。
「広場が2500㎡なら高さが80mが必要」だとしても、「広場2000㎡なら高さは60mでよい」、という風に、「選択の幅がある」にもかかわらず、このことを区役所は十分説明せず、高さ80m「一択」案としてきました。

これは、住民等から自分たちの住む地域について考え、選択する権利を奪ってきたとさえ言えます。たいへんアンフェアなので、少なくとも二択案とすべきだと私たちは考えるのです。


・高さ80mの根拠がない。
今回の高さ80m案は、近隣の新宿通り沿いの80m制限を基準としたとのことですが、新宿通りは最大7車線もあります。片側1車線の日テレ通り沿いに当てはめる科学的根拠はありません。

それに昨年の区の都市計画審議会の専門家会議では、二番町地区計画の高さ制限は「よほどの理由があれば80mを上限とする」といった見解が出されましたが、これは「80mにしてよい」ではありません。区役所は専門家の見解を都合よく曲解して、地域住民への十分な説明も怠ったことになるのです。

・上記から、ほんの20年ほど前に地域住民が作った高さ制限を、ただ1社のためにいま変えねばならない理由はありません。

・さらに、今の「番町の森」は日照時間が長くても、新広場になればビルの陰になり、日がほぼ差しません。それを区役所も日テレも説明せず、素晴らしい広場ができるように印象を操作し、正確な開示は不十分なままです。

・二番町だけの問題ではない。
日テレは、日テレ通り沿いの市ヶ谷方面の、四番町のレストランNo.4まで続く一帯を保有しているので、四番町もあわせて一体的に地区計画を見直す必要があります。二番町だけを切り出して地区計画を変えてはいけないと考えます。

【もう後がありません】
この意見書募集で、賛成意見が多数にのぼれば、もうあとがありません。
景観と、環境維持のために、有志のみなさんにご協力をお願いします。